オートレース公益資金による体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の補助を行うための業務方法に関する規程
制定(平成20年 4月 1日 平成20・04・01製第23号認可)
最終改正(平成28年 7月 28日)
第1章 総則
(目的)
- 第1条 この規程は、小型自動車競走法(昭和25年法律第208号。以下「法」という。)第30条第1項の規定に基づき、公益財団法人JKA(以下「本財団」という。)が実施する法第28条第6号に規定する業務の方法について基本的な事項を定め、もってその業務の適正な運営に資することを目的とする。
(業務の運営)
- 第2条 本財団は、体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の振興のため、法第20条第2号の規定により本財団に交付される交付金による補助事業(本財団が交付する補助金の対象となる事業をいう。以下同じ。)の運営に当たっては、法及び小型自動車競技法施行規則(平成14年経済産業省令第98号)並びにこの規程に定めるところに従い、適正かつ効率的に行うものとする。
第2章 事業の選定の基準
(補助事業の選定の基準)
-
第3条 補助事業の対象となる事業は、体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の振興に寄与すると認められる事業とし、次の各号に掲げる基準に適合しなければならない。
- (1) 事業の計画及び方法が、目的を達成するために適切であること。
- (2) 事業の公益性が確保されているものであること。
- (3) 事業の発展性が期待できるものであること。
- (4) 前各号に掲げるもののほか、補助事業の選定の基準に必要な事項は、別に定める。
(補助事業者の要件)
-
第4条 補助事業の対象となる事業者(以下「補助事業者」という。)は、次の要件に適合しなければならない。
- (1) 事業の遂行に必要な能力、知識及び経験を有していること。
- (2) 法人格を有すること。ただし、本財団が認める事業については、この限りではない。
- (3) 事業を円滑に遂行するために必要な財政基盤を有し、かつ、資金等について十分な管理能力を有していること。
- (4) 補助事業を実施するにあたり、本財団との連絡調整を適切に対応できること。
- (5) その他補助事業者として不適当と認められる事由がないこと。
第3章 補助の方法
(補助金交付の要望)
- 第5条 補助金の交付を受けようとする者は、本財団が別に定める補助金交付要望書(以下「要望書」という。)を、本財団が第32条の規定により行う公示に従い、その定める期限までに提出しなければならない。
- 2 補助金の交付を受けようとする者が、競輪公益資金による体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の補助を行うための業務方法に関する規程に基づき提出した要望書は、同時にこの規程に基づき提出されたものとみなす。
- 3 補助金の交付を受けようとする者が、小型自動車等機械振興事業に関する補助事業の選定の基準及び補助の方法に関する規程又は自転車等機械振興事業に関する補助事業の選定の基準及び補助の方法に関する規程に基づき提出した要望書について、それぞれの規程に基づく審査の結果、記載されている事業の一部又は全部が、この規程の第32条の規定により公示された補助方針に適合し、かつ、本財団が必要と認めるときは、当該事業の一部又は全部に関する要望書が第1項の規定に従い提出されたものとみなすことができる。
(補助要望書の審査)
- 第6条 本財団は、前条の要望書の提出があったときは、当該要望に係る書類の審査を行うほか、必要に応じて現地調査、ヒアリング等(以下「調査等」という。)を行うものとする。
- 2 前項に規定する審査は、あらかじめ公益振興補助事業審査・評価委員会が審議した結果をもとに本財団が定める補助方針及び審査基準により行うものとする。
- 3 本財団は、必要があると認めるときは、前条の要望書を提出した者に対して、参考となる書類の提出を求めることができる。
(事業計画及び収支予算の作成)
- 第7条 本財団は、前条の審査の結果に基づき、オートレース公益資金による体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の補助に関する事業計画及び収支予算を作成し、法第31条第1項の規定に基づき、遅滞なく、経済産業大臣に認可を申請するものとする。
- 2 前項の事業計画は、あらかじめ公益事業振興補助事業審査・評価委員会が審査した結果をもとに作成する。
(補助金交付決定通知)
- 第8条 本財団は、前条の事業計画及び収支予算につき経済産業大臣の認可を受けた後、別に定める補助金交付決定通知(以下「交付決定通知」という。)により、補助する事業、補助金額及び補助事業者の提出すべき次条に規定する補助金交付誓約書の提出期限等必要な事項を付して、補助金の交付決定を通知するものとする。
(補助金交付決定の受諾)
- 第9条 補助事業者は、前条の交付決定通知を受け、これを受諾した場合は、本財団が別に定める補助金交付誓約書及び必要書類(以下「交付誓約書等」という。)を本財団に提出しなければならない。ただし、補助事業者が定められた期限内に交付誓約書等を提出できない場合は、当該期限内にその理由及び提出予定期日を記載した本財団が別に定める補助金交付誓約書提出期日延期申請書を本財団に提出し、その承認を得なければならない。
(補助金交付の辞退)
- 第10条 補助事業者は、第8条の通知を受けた後、やむを得ない事情により補助金の交付を辞退しようとする場合は、その理由を記載した書類を、遅滞なく、本財団に提出しなければならない。
- 2 本財団は、前項の書類の提出があったときは、当該申請に係る補助金の交付決定を取り消すものとする。
第4章 事業実施の方法
(善良な管理者の注意義務)
- 第11条 補助事業者は、第8条の交付決定通知に記載されている事項に従い、善良な管理者の注意をもって補助事業を行わなければならない。
(補助金の目的外使用禁止等)
- 第12条 補助事業者は、補助金を補助事業以外の用途に使用してはならない。
- 2 補助事業者は、補助事業に関する経理については、他の経理と区分し、次の各号に掲げる費目により処理しなければならない。
- (1) 旅費
- (2) 物件費
- (3) 事業費
- 3 補助事業者は、補助事業に関する経理については、次の各号に掲げる帳簿類を備えなければならない。
- (1) 総勘定元帳
- (2) 補助簿(内訳明細書)
- (3) 取得物件内訳明細書
- 4 補助事業者は、前2項の規定により区分経理又は帳簿を備えることが困難な場合は、あらかじめ本財団の承認を得て、補助事業者の会計規程によって行うことができるものとする。
(補助事業の計画の変更等)
- 第13条 補助事業者は、補助事業の計画及び方法を変更しようとする場合は、あらかじめ変更の理由、内容及び変更に係る事業の収支予算を記載した本財団が別に定める計画の変更に関する承認申請書を本財団に提出し、その承認を得なければならない。
(補助事業の状況報告)
- 第14条 補助事業者は、9月30日現在の補助事業の状況に関し、本財団が別に定める状況に関する報告書(以下「状況報告書」という。)を10月31日までに本財団に提出しなければならない。ただし、本財団が別に定める事業については、この限りではない。
- 2 補助事業者は、前条の承認を得て補助事業を年度を越えて実施しようとする場合は、当該年度末現在の状況報告書を翌年度の4月30日までに本財団に提出しなければならない。
- 第15条 本財団は、前条の報告のほか、必要があると認めるときは、随時報告を徴収し、又は補助事業者に対し、指導及び調査を行うことができるものとする。
(補助事業の完了報告)
- 第16条 補助事業者は、当該事業の完了後2月以内に、本財団が別に定める完了報告書を本財団に提出しなければならない。
(取得物件の区分)
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第17条 前条に規定する完了報告書のうち補助事業取得物件報告書(以下「取得物件報告書」という。)の物件の区分は、次の各号に掲げるものとする。
- (1) 建物及び附属設備
- (2) 構築物
- (3) 機械及び装置
- (4) 車両その他陸上運搬具
- (5) 工具、器具及び備品
- (6) 試作品及び供試品
- (7) その他
- 2 前項の取得物件報告書により報告を要する取得物件は、取得価格の単価が50万円以上のものとする。
(補助金の額の確定等)
- 第18条 本財団は、第16条の報告を受けた場合は、その補助事業の実施内容及び収支決算を調査し、適正に行われていると認めたときは、補助金の額を確定し、補助事業者に通知するとともに、補助事業により取得した物件があるときは、その管理方法についても併せて通知するものとする。
- 2 前項の調査は、関係書類その他必要な資料の審査により行うほか、必要があると認めるときは、本財団の役職員及び本財団が認めた者により実地に調査を行うものとする。
- 3 前項の実地調査を行うときは、あらかじめ補助事業者に期日その他必要な事項を通知するものとする。
(取得物件の管理に関する誓約書)
- 第19条 補助事業者は、本財団から前条第1項の補助事業により取得した物件の取扱いに関する通知を受けたときは、当該通知を受けた日から1月以内に、取得物件の管理に関し、本財団が別に定める取得物件の管理に関する誓約書を本財団に提出しなければならない。
第5章 補助金支払の方法
(補助金支払区分)
- 第20条 補助金の支払の区分は、精算払、分割払及び前金払とする。
(補助金支払の申請)
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第21条 補助事業者は、補助金の支払を申請するに当たっては、次の各号のいずれかにより行うものとする。
- (1) 精算払による場合は、証拠書類の写しを添えた本財団が別に定める精算払申請書を本財団に提出しなければならない。
- (2) 分割払による場合は、分割払を必要とする理由及び証拠書類の写しを添えた本財団が別に定める分割払申請書を本財団に提出しなければならない。
- (3) 前金払による場合は、前金払を必要とする理由及び収支予算書等必要な書類を添えた本財団が別に定める前金払申請書を本財団に提出しなければならない。
(補助金の支払)
- 第22条 本財団は、前条の申請書を受理した場合は、これを審査し、必要に応じて調査等を行い、その内容が適正であると認めたときは、補助金を支払うものとする。
第6章 雑則
(取得物件の管理及び処分)
- 第23条 補助事業者は、補助事業により取得した物件については、当該事業完了後においても、次条に定める期間中は、当該物件を善良な管理者の注意をもって管理しなければならない。
- 2 本財団は、必要があると認めるときは、補助事業により取得した物件の管理状況を調査することができるものとする。
- 3 補助事業者は、次条に定める期間内において、物件を譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供し、若しくは改廃しようとするときは、あらかじめその理由を記載した本財団が別に定める物件の処分に関する承認申請書を本財団に提出し、その承認を受けなければならない。
(補助物件の管理期間)
- 第24条 補助事業により取得した物件の管理期間は、補助事業の完了の日の属する年度(本財団の会計年度)の終了後5年間とする。ただし、本財団が必要と認める場合においては、その期間を延長し、又は短縮することができるものとする。
(無体財産権の取得等に関する報告)
- 第25条 補助事業者は、補助事業により特許権、実用新案権、意匠権等の工業所有権又は著作権(以下「無体財産権」という。)を取得したときは、本財団に報告するものとする。
- 2 補助事業者は、第18条第1項に定める補助金の額の確定(以下「補助金の額の確定」という。)後5年までの期間内において無体財産権を譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供しようとするときは、あらかじめその理由を記載した申請書を本財団に提出し、その承認を受けなければならない。
(補助事業確定後の監査)
- 第26条 本財団は、補助金の額の確定後2年間の期間内において必要があると認めるときは、補助事業の実施の適否及びその成果に関し、補助事業を監査することができるものとする。
- 2 本財団は、前項の監査を行うときは、あらかじめ補助事業者に期日その他必要な事項を通知するものとする。
- 3 本財団は、監査の結果、補助事業の実施状況及びその成果が著しく不適当と認められるときは、補助事業者に対し、所要の措置をとるべきことを命ずることができるものとする。
(関係書類の保存期間)
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第27条 補助事業者は、補助事業に係る帳簿、証拠書類その他の関係書類を備え、次の各号に掲げる日のいずれか遅い日までは、保存しておかなければならない。
- (1) 第22条の規定による補助金の支払を受けた日から5年を経過する日
- (2) 補助金の額の確定から2年を経過する日
(補助金等の返還)
- 第28条 補助事業者は、第18条第1項の規定により補助金の額が確定した場合において、すでにその額を超える補助金の支払を受けているときは、本財団が通知する期限までに返還しなければならない。
- 2 補助事業者は、第23条第3項の規定により物件を処分することにより収入があったときは、その収入の全部又は一部を本財団に返還しなければならない。ただし、本財団の承認を得た場合は、この限りでない。
(補助金交付決定の取消し等)
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第29条 本財団は、補助事業者が、次の各号のいずれかに該当する場合は、補助金の全部又は一部の交付の決定を取り消すことができるものとする。
- (1) 偽りその他不正の手段により補助金の交付を受けた場合
- (2) 事業を中止した場合
- (3) 事業を遂行する見込みがなくなったと認められる場合
- (4) 第4条各号の要件に適合すると認められなくなった場合
- (5) 第9条に規定する交付誓約書等を提出期限内に提出しなかった場合
- (6) 第18条第1項の調査又は第26条第1項の監査を拒み、妨げ、又は忌避した場合
- (7) 補助金の交付の決定の内容又はこれに付した条件に違反した場合
- (8) その他この規程又はこの規程に基づく処分に違反したと認められる場合、若しくは指示に従わなかった場合
- 2 前項の規定は、補助金の額の確定後においても適用があるものとする。
(補助金の返還請求)
- 第30条 本財団は、前条第1項の規定により補助金の交付の決定を取り消した場合において、補助事業の当該取消しに係る部分に関し、すでに補助金が交付されているときは、期限を定めてその全部又は一部を返還させることができるものとする。
(加算金及び延滞金)
- 第31条 補助事業者は、前条の規定により補助金の返還を求められたときは、その請求に係る補助金の受領の日から納付の日までの日数に応じ、当該補助金の額(その一部を納付した場合におけるその後の期間については、既納付額を控除した額)につき年10.95パーセントの割合で計算した加算金を本財団に納めなければならない。
- 2 補助事業者は、補助金の返還を求められ、これを納付期日までに納めなかったときは、納付期日の翌日から納付の日までの日数に応じ、その未納付額につき年10.95パーセントの割合で計算した延滞金を本財団に納めなければならない。
- 3 本財団は、前2項の場合において、やむを得ない事情があると認めるときは、加算金又は延滞金の全部又は一部を免除することができる。
(公示)
- 第32条 本財団は、毎事業年度開始の3月前までに、当該年度の補助事業に関し、補助金交付要望書の提出先、提出期限、提出書類その他必要な事項を公示するものとする。
- 2 前項の公示は、補助対象事業の特性に応じた媒体(新聞、テレビ、本財団ホームページ等)を有効に活用して広範に周知する。
(補助事業の表示)
- 第33条 補助事業者は、補助事業を実施する場合には、本財団が別に定める方法により補助事業である旨の表示を行わなければならない。
(補助事業の公開)
- 第34条 補助事業者は、補助事業の実施内容及び成果に関する情報を公開するものとする。
- 2 本財団は、補助事業により得られた成果を適切な方法により第三者に開示し、又は公表するものとする。
(名称等の変更の届出)
- 第35条 補助事業者は、代表者、名称、法人格及び主たる事務所の住所を変更したとき、又は法人格を有する補助事業者が合併及び解散をするときは、遅滞なく本財団に届け出なければならない。
(その他)
- 第36条 この規程に定めるもののほか、補助事業に関し必要な事項は、本財団が別に定める。
附 則
- 1 この規程は、自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律(平成19年法律第82号)附則第1条第2号に掲げる規定の施行の日(平成20年4月1日)から施行する。
- 2 この規程の施行前に日本小型自動車振興会(以下「旧法人」という。)の「体育事業その他の公益の増進を目的とする事業の補助を行なうための業務方法に関する規程」の規定に基づき旧法人が行った決定、旧法人に対してなされた申請その他の行為は、この規程の相当規定に基づき本財団が行った決定、本財団に対してなされた申請その他の行為とみなす。
附 則(平成22年10月26日 平成22・10・22製第11号認可)
この規程は、平成22年10月26日から施行する。
附 則(平成23年7月27日 平成23・07・20製第9号認可)
この規程は、平成23年7月27日から施行する。
附 則 (平成25年3月19日)
この規程は、公益財団法人JKAの登記の日(平成25年4月1日)から施行する。
附 則 (平成28年7月28日)
この規程は、平成28年7月28日から施行する。ただし、平成28年度以前の予算により交付される補助事業については、なお従前の例による。